美術館は4月1日の春のオープンまで静かに冬季休館を続けています。
訪ねて来るのは腹を減らしたイノシシ家族だけです。平和に腹一杯食ってもらいたと思っていますが、「野の花遊歩道」の草花の根を掘り返して穴だらけにされるので困ったことになります。根っこのある辺りだけは入ってもらうのを遠慮してもらうために、12月の初めに夜間だけ動物の動きにセンサー反応型で人間には聞こえない超音波を発するソーラー撃退機を4個設置しました。4個だけではちょっと心もとないので、今回新たにソーラー夜間反応型フラッシュライトを4個加えました。
串山氏が支柱となる塩ビパイプをジグソウで長さに切断し撃退機を取り付け、30センチの深さの穴あけをドリルビットで掘りました。地面に石ころがゴロゴロしていてこの穴開けが一番難関でした。支柱には雨が入り込まないようにペットボトルの底を切断してカバーにする新案工夫が凝らされています。串山氏の種々の工夫と努力の甲斐があり撃退機を頑丈に立てることが完了しました。また、長年「野の花遊歩道」の知識面と実行面の最大のブレーンである南小国町の斎藤さんが2本のソーラー反応型足元燈を加えて立ててくれて、全部で10個の撃退機の設置が完了しました。
イノシシには美術館敷地内では「野の花遊歩道」以外の場所でゆっくりいくらでも穴だらけにして食料を得てもらいたいと思っています。去年以来ススキ(茅)が’伸び放題になっていたのも、すぐそばの温泉宿泊施設スパ・グリネスの会長さんの渡辺氏が刈り払い機ですっかり刈り取ってくれ、こういうみなさんのおかげで今年も「野の花遊歩道」はまたたくさんの芽を出して1年中1000メートルの高原特有の素晴らしい花を咲かせ続けてくれるでしょう。(撮影:串山 編集:岡本)
クリックすると大きく見えます。