休館中の美術館に、熊本県南阿蘇在住の、美術館の長年の友人の、ステンドグラス造形作家、塩田さんが、家族の方と一緒に「野の花遊歩道」に咲いているマーガレットの写真を撮って送ってくれました。マーガレットは4年目の「野の花遊歩道」に毎年この5月、6月の時期に見事な白い花を咲かせるようになりました。
2016年4月16日の熊本地震では南阿蘇村は最も震源地に近く、地滑りなどで地形も変わり、多くの住宅が破壊されました。塩田さんの自宅、工房も大変な被害を受けました。16日早朝、家に残されていた愛犬モクを救出に、自衛隊隊員が地滑りなどで危険すぎると制止するのも振り切って、たった一人で地震後の地形の変わった我が家を目指し、庭につないであったモクを見事に救出しました。それから2年半、倒壊寸前の自宅建物を業者に根気良く再建してもらい、熊本市の娘さんの家でモクと一緒にしばらく猛暑の夏を過ごしました。地震の被害に会った人々は大変なストレスで、多くの人が病気を発症し、塩田さんも去年は自宅の再建完成と同時に入院しましたが、これも不屈の精神で乗り越えて、今は健康を取り戻しています。今では娘さんと遠出して春のよい気候を楽しめて、ステンドグラスも精力的に制作しています。熊本の女性は一見小さくても、強い不屈の精神を持っていることに、心から感心しています。(撮影:ステンドグラス作家塩田さん 編集:岡本)
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