日本や各国で規制緩和が進んで、また再び感染が拡大していく傾向があります。
まだ治療法も発見されず、ワクチンの一般への使用は先の模様です。ちょっとした油断が感染につながり、重症化して、死に至ることも多くあります。
美術館は感染を広げないために、強い気持ちを維持して休館を続けています。
美術館の立体作品展示室には、「動く岩」「動く立方体」が展示してあります。これらはニューヨークのアイバン・カープのOK
Harris 画廊や、カトーナ美術館で数回の個展を行なって、その後長く手元にあった作品を2006年に日本の美術館に運んで展示した作品です。米国では、永久設置をしてきた「動く岩」の作品が、シカゴやロチェスター、コネチカットなどに、デビッド ・バーモントが所持していたビルのロビーや広場にあります。
コレクターのバーモントとは「動く岩」を彼のママロネックの自宅や所有のビルに設置するために、その頃何回か一緒にその現場に飛行機で旅行をしました。機上で彼はワインやシャンパンなど飲んでいましたが、私はアルコールは飲まないし、機上の窓からの移り変わる雲の数々を写真に撮るのに忙しくしていました。これらの数千枚の雲は、動く岩作品の後、上空から見た雲と地上の動植物を描いた絵画作品として連作を完成させています。常に次の作品の構想とその制作、完成に没頭してきた50年でした。バーモントは、酒は飲まないし、窓から外ばかり休まず写真を撮り続けている芸術家に、わからんという顔をしていましたが、こっちは勝手にやっていてくれと、それどころではなく制作に忙しい毎日でした。
2006年に阿蘇の寝釈迦が手招きをして美術館建設を呼び寄せてくれるまでは、日本には9年、5年、10年に一回という間隔で帰っていました。2006年以降は美術館に春と夏の2回帰ってきて、阿蘇の近辺をフルサトと出来る幸運な僥倖を楽しんでいます。
今もコロナによる自宅に穴居生活を続けていますが、日々10時間は新たな絵画作品の制作に集中する生活は全く変わっていません。健康が許せば百数十才から数百才まで生きて制作を続けて行ければ、生涯追求してきた理想の作品が描ける日に一歩でも近づけるかと思っています。
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