2020年9月20日日曜日

 美術館はコロナ危機のために残念ですが、休館を継続しています。

台風が去った後、豪雨が続いていますが、大雨の合間に、受付を十年以上担当してもらっている串山氏が美術館に出かけて、「野の花遊歩道」の写真を撮って送ってくれました。

芭蕉44才の句に「さみだれに鳰の浮巣を見に行かん」鳰、にお、はカイツブリのことで、五月雨の雨をついて、カイツブリの浮巣を見に行こう、という芭蕉の心意気を歌った一句です。天気の良い時でなく、わざわざ雨をついて見に行く、そこに俳諧の諧謔と軽みがあり、芸術家の心意気があります。

串山氏も雨の合間に出かけたことによって、素晴らしい自然に出会い、写真を撮って送ってくれています。ベニシジミは春から夏、秋と季節が移って行くと、明るいオレンジ色からレンガ色のベニの色になっていきます。9月の彼岸の頃に咲くヒガンバナは去年、南小国町の斎藤さんが苗を植えてくれたのが、すっかり根付いて、列になって鮮やかな花を咲かせています。雨の水滴が花に映えて、天気の日には見ることの出来ない世界が広がっています。マルバハギの微妙で精妙な花弁の重なりに雨滴が豪華な形体と色彩を加えています。(撮影:串山 編集:岡本)

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