コロナ危機は未だに全く気の抜けない状況です。美術館はできるだけ早く今年の春のオープンをするつもりでいますが、人命こそ最優先にしなくてはなりません。事態の推移を慎重に見守って開館の時期を検討していきます。
美術館ホームページの制作担当の梶原氏が美術館に行って周辺をチェックして写真を送ってくれました。阿蘇の雄大なパノラマ風景は微塵も変わりがありません。例年冬には美術館周辺を掘り返して家族で楽しい団欒の時を過ごすイノシシも今年はまだその気配がありません。平穏な良い天気の下に美術館も普段と変わらず落ち着いています。完成して1年半になる「白い展望台:ロシナンテ」は阿蘇の連山の展望の日々を一人で静かに過ごしています。
梶原さんはプロ級の磯釣りの息子さんと一緒に大海原を前にした雄大な磯釣りの写真を送ってくれました。気分爽快な大海原、荒磯のここまではコロナも追って来ないでしょう。
ニューヨークでは作品制作の日々を淡々と続けています。芸術は短期決戦のものではありません。長い準備期間と手順を追って、構想をどのように実現していくかという長期にわたる計画性に基づいて制作しています。40年、50年にわたる何万枚もの写真撮影の資料の整理と、そこから一歩飛躍したオリジナルな新たな発見こそ芸術の真価です。芸術とはこの現実世界に実在していながら未だに誰一人気づいていない新たな局面を切り開いて行くという、冒険と探検の日々の積み重ねから成立する作品の創造の世界を言います。この世界で最も困難で最も細い道をただ一人で辿っていきます。公園にはその助手ともいうべきスズメとリスが犬のムクと毎日やってくる一人の人間を40年以上にわたって日々待っていてくれます。(撮影: 梶原氏、岡本 編集:岡本)
クリックすると大きく見えます。
0 件のコメント:
コメントを投稿