美術館のエントランス歩道には「ノイバラ」の花が真っ盛りです。
この数日カッコーの澄んだ声がのどかに「カッコー、カッコー」と聞こえています。カッコーはウグイスなどの小さな鳥の巣に卵を産んで、自分では育てません。ウグイスは自分の5、6倍もあるヒナを母性愛に引きずられて育て上げます。
この托卵の習性は、多分モノグサなカッコーが最初は自分と同じ種の鳥に産みつけて拒否され、他のウグイスやホオジロに産みつけると、育ててくれることを発見して、カッコーの全てに托卵することが広まったようです。今でもカッコーはウグイスやホオジロ以外にも引き受けてくれる他の種を探しているようです。
「カッコー」とのどかに鳴いているカッコーの全てが他の種の鳥によって育てられた鳥である、という事実は自然のとても面白い一面です。カッコーは子供を育ててくれる他の種の鳥がいないと絶滅してしまう鳥でもあります。
人間も「自分の子供ではない」と知りながら他人の子供を引き受けて何人も育てている人を知っていますが、義侠に富んだ人であり、また大きな視野を持った生物として自己にとらわれない、人としてあるべき姿の人でしょう。これもまた托卵の一種と言えます。
(撮影:秋吉 編集:岡本)
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