2021年11月8日月曜日

美術館の11月の1000メートルの高原に、蝶が生きています。キタキチョウ(北黄蝶)は蜂と並んでアキノノゲシの蜜を吸っています。黄色に細かな斑紋の散ったキタキチョウは成虫で冬を越すということです。蝶のままで冬を越す!驚くべき蝶がいるのです。

また、小さなシジミチョウは42種類もいますが、その1種であるヤマトシジミが美術館の建物脇の砂利に強靭に生きるカタバミの葉の上に休んでいます。ヤマトシジミはカタバミを日々食卓とし、雌雄はカタバミの上で出会い、幼虫はカタバミを食して育つという、カタバミ無くしては生きられない、カタバミに全生涯をお世話になりっぱなしの蝶です。写真の美術館のヤマトシジミもカタバミの上に住んでいます。

こういうこれまで知らなかった底知れぬ世界がすぐ近所の自然には膨大に広がっています。

これらの蝶の同定などの知識は今、インターネットで全て調べることができます。分厚い図鑑のページをめくって調べることなく、億万というどこの国の知識でも地球のどこにいても即座にネットで調べられる便利な時代になっています。しかし、紙に印刷された本の活字中毒者にとって、本屋が時代の流れで無くなってしまうのは、また、残念の思いもあります。日本ばかりでなくニューヨークの本屋もどんどん消えて行っています。(撮影:串山  編集:岡本)

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